6月22日、6月29日講座内容
こんにちは。一気に気温が上昇しましたね。
そして高校野球の道県大会が始まっています。
いよいよ今週末は都道府県大会が本格化します。
先々週と先週の講座をまとめて振り返ります。
この2週のテーマは「解説者とのやり取り」です。
スポーツのプロの解説者にお越しいただいて、視聴者が楽しめるかどうかは報道のプロのアナウンサー次第で大きく変わってくるでしょう。
この2週の講座を受けて、3週前のインタビューと土台は変わらない、と感じました。
インタビューも解説者とのやり取りも会話・キャッチャボールなのですね。
解説者との温度や目線を合わせ、試合を楽しむことができればより良い中継になっていくはずです。
6月22日の講座では座学とサッカーの試合を見ながら解説者とのやり取りを学びました。
アナウンサーは解説者に質問をするのが中心になるでしょう。
どんどん質問をして解説者のスポーツ観を出してもらいます。
(よくあるのが、解説者のお話の後、アナウンサーがまとめてやり取りが終了してしまうこと。アナウンサーはまとめるのでなく、解説者に聞くことが大切です)
何でもかんでも質問すれば良いという訳ではありません。
2種類の質問、
ざっくりとした質問・オープンクエスチョン(OQ) と 限定的な質問・クローズクエスチョン(CQ) があります。
これを有効的に使いたいですね。
やはり順序としてはざっくりOQから深掘りのCQへと聞きたいものです。
解説者にはスポーツ観というものがあります。
見方があり、注目点があり、これは伝えたいなというものがあります。
いきなりこちらから質問で限定してしまっては逆効果です。
まず、大まかな質問から入っていくことが大切です。
例をあげると……
アナ「今日の試合のポイントは何ですか?」【OQ】
解説「自分達のサッカーができるかですね」
アナ「自分達のサッカーとはどんなサッカーですか?」【CQ】
次に大事なのは、OQのあとに解説者のキーワードを聞き逃さないこと。
今の例では、「自分達のサッカー」ですね。
解説者のスポーツ観を引き出す絶好のチャンスです。
これが良いCQに繋がっていきますし、プレーとリンクすれば言葉の意味も増すでしょう。
解説者も自分の思っていることがスッと言えて、会話のテンポも増していくでしょう。
アンテナを張る!アナウンサーは聞く能力も大事なのですね!
若手のアナウンサーからベテランアナウンサーの中継を見て、勉強しました。
ベテランアナウンサーは順序や状況が合うので、解説者の方から解説を多く話してもらえる、そんな印象を受けました。
翌週6月29日は実習です。
解説者役をおいて、中日-阪神戦を実況練習しました。
見るのとやるのでは大違いです。
いきなりCQから入ったり、1球1球配球を聞いたり(困ったら何でも質問すれば良い訳ではないのですが)、2球前にした同じ質問を繰り返したり、投げる直前に質問してバッターが打ち中途半端な形になったりしました。
私に限らず、他の3人の受講生もOQには苦労していました。
ただ、質問の題材はいろいろあるのです。
試合を見れば見るほど聞きたいことがたまってくるはずです。
得点経過やゲームの具体的な状況をまずは聞くことができるでしょう。
試合の現状から作戦面を聞く、どういう予測で見たら楽しいか・未来につながる質問も「あります。
それに自分が気づけるかどうか。
そして私自身忘れてはいけないのが、上手にできていた方は解説者役が喋りやすかったとのこと。
会話、キャッチボールが成り立っているかどうか。
名前を読んだり、アイコンタクトをとったりとインタビューと同じです。
解説者の気づきや目線に自分も乗られるか、試合を楽しみ、解説との温度差にも気をつけたいです。
(解説の方がここ大事な場面ですよー!と言っているのにアナウンサーが冷静ではもったいないですね)
球児たちに負けないよう、最後まで悔いのない日々を過ごしたいと思います。
「スポーツアナウンサーの独り言」by受講生 松下翔