【受講生ブログ】相手の言葉を定義する
インタビューにおいて、自分の聞きたいことを優先するあまり、相手目線での「答えやすさ」への配慮が欠けてしまう場面がありました。例えば「強度高く戦いたい」という言葉一つをとっても、それだけで納得した気になってはいけないと痛感しています。ひと口に「強度高く」と言っても、スプリントの回数、1対1の競り合い、苦しい場面での走り込み、前線からのプレスなど、人によって捉える意味や意図は様々だからです。
だからこそインタビューでは「強度高くとは、具体的にどのようなプレーですか?」などと聞いて定義を明確化していきます。抽象的な言葉をより具体的にすると、視聴者とも「強度高く」の内容を共有しながら試合を観戦できます。
特にサッカー中継では「私たちのプレースタイル」や「私たちらしさ」といった抽象的な言葉が多く使われます。こうした定番の言葉ほど、事前に定義を理解しておかなければ、質問の意図が噛み合わなかったり、本質を突いた話を引き出せなかったりします。そのため準備段階で、取材資料や過去のインタビューを確認し、相手が使う言葉のニュアンスをあらかじめ確認しておきます。
また言葉の定義を明確化させるために、どのような質問で話を引き出すのかも大切になります。データを用いた話がいいのか、精神的な面での話がいいのか。相手の好みに合わせ、自分の言葉で質問するのも大切です。
ここ何度かの講座で「言葉の正確性」についてご指摘いただきました。これは、単に直近で聞いた言葉が脳に残りそのまま自分が口にした結果、言葉を誤用してしまったのも指摘いただいた理由の一つです。
また安易に相手の言葉を使ってしまっていた場面もありました。相手がよく使う言葉をあえて活用することは、相手にとって定義が明確で「答えやすい質問」を作る手段にもなります。ただし、今回の私のようにインタビュアー自身がその言葉の定義を正しく噛み砕いて理解していなければ、質問と回答が上手く噛み合わなくなる場合があります。
言葉の意味や捉え方は人それぞれ異なります。相手がどんな意図でその言葉を使っているのかを丁寧に確かめつつ、単に相手の言葉に頼るのではなく、自分自身の言葉に消化して対話していく姿勢を今後も大切にしていきます。
2026年10月26日 15:58