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6月25日受講生ブログ

今週も受講生ブログをご覧くださり、ありがとうございます。
2026年も半年が過ぎ、6月が終了。
7月ということは、夏の高校野球のシーズンがやってきます。
6/25のアナウンススクールは、偶然にも受講生が全て男子だったということもあり、みっちり野球実況の練習を行いました。

今回のテーマは、「その言葉、本当に正しい意味・状況で使っていますか?」

練習終了後に、ある先輩が面白いことを話しました。
「フォアボールについては、私は『フォアボールで出塁する』と表現しています」

私の実況練習中に「フォアボールを選ぶ」という表現が繰り返し登場したことによるものでした。
これまで私は、フォアボールについて、将棋は『打つ』ではなく『指す』、囲碁は『指す』ではなく『打つ』のように、
フォアボールは「選ぶもの」だと何の疑いもなく思っていたので、少し衝撃でした。

さっそく、家に帰って調べてみます。
野球の規則には、

“まず、投手は打者に投球する。その投球を打つか打たないかは打者が選択する”
(5.01(c))

と記されてあります。
野球の世界では、「選ぶ」という言葉の結びつき(コロケーション)が強いようです。

(A)フォアボールで出塁する
(B)フォアボールを選ぶ

次に、この2文の違いを考えます。
(A)は、フォアボールによって、打者が出塁したという結果・事実
(B)は、打者が「フォアボールを選択する」、動作。本当に選んだのかが問題になります。

(B)で不都合になるのは、打者がフォアボールを選ぼうとしていないのに「フォアボールを選ぶ」という表現です。
・明らかに相手投手が勝負を避けて、フォアボールになった場合
・打者は打つ気満々だったが、あまりの素晴らしい投球にバットが出なかった。しかし、判定はボールでフォアボールだった。
のようなケースでしょうか。

「打つ・打たない、の二択における野球用語」の「選ぶ」では、(消極的とはいえ)フォアボールを選んでいるでしょう。
一方、「自身の目的を取り出すという一般的な意味」での「選ぶ」という観点からは、打者に選ぶ意図がないのに「選んだ」と描写するのは、状況にそぐわないでしょう。
高校野球は、野球に詳しくない人も多くいる中継でもあります。
違和感を与えないためにも、「選ぶ」の表現は状況に応じて使うことが良さそうです。

「点差、アウトカウント、ランナー、ランナーの足の速さ、バッターのタイプ、当日の打球方向、いろいろなケースを考慮した上で、バッターはこういう狙いをする可能性が高い。だから、今、この選手はこういうバッティングフォームになっていたよね。松下君が描写した表現は意図に沿っていただろうか?」
別のシーンでは、このような実戦的指導も寺西先生からいただきました。

見えた現象だけでなく、その先の狙いを考えたり、予測したりすることで、描写の精度を高めていく。
状況が変われば意味も変わる。自分の使っている言葉も断片的ではなく、視野を広げてみると気づきも増えるはずです。
 

松下 翔

2026年06月29日 21:59

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