11月27日受講生ブログ
御無沙汰しております。この日の講座では私の実況した際の音声&映像を振り返ってもらい、参加した皆さんにフィードバックをいただきました。まずは競馬のラジオ実況、この時はGⅠレース・マイルチャンピオンシップの実況でした。
ファンファーレからレースまでの入り、意外とここも大事です。レースへの盛り上げ、今聴いている方にレースをわかってもらい、より楽しんでもらうための時間。普段レースが始まってからの実況に意識が行きがちですが、こうしてフィードバックがあると、そこの重要性を今一度教わり感じることができます。今回は“まずまず”というところでしょうか。
いざレースが始まると、今回は普段見かけることのない、海外からの競走馬も走っていました。その勝負服が、とある日本馬の勝負服(しかも同オーナーで2頭出し)と色味がそっくり、大勢に影響は及ぼさなかったものの、正直勘違いしてしまいました。ただその勘違いを生んだ大きな要因は“日射し”でした。方角や季節によって変わると思いますが、この時期の京都競馬場はまさの3・4コーナーの方向に日が傾き、直線も含めた勝負所、西日に照らされた各馬の視認は実況泣かせなのです。
ちなみにこのあと、先日甲子園球場で行われた大学準硬式野球「 第43回 9ブロック大会決勝戦」の模様もフィードバックしてもらいました。ちなみに準硬式(JUNKO)は、プレーはもちろん、審判やスタッフ・大会の運営諸々ほぼ全て“学生が主役”。配信の解説もかつて(今も)プレーもして今は学生委員として活動する大学生の方が来てくださいました。競技を・選手をアピールしようと沢山お話ししてくれました。その分、私がお話を振るタイミング、とても大事だと感じました。
そしてこちらでも問題になったのが、やはり「「日射し」だったのです。放送席のほぼ正面から覗く直射日光の影響で、真向いの小型モニターがしっかり視認できず。打球も何度かハレーションのようになり見失ったシーンもありました。野手の動きで何とか追いましたが、わずかにズレ(遅れ)が生じて、フィードバックでもそれを指摘されました(見えてないのがバレました…)。
この時強く感じたのは、競技・選手への造詣・準備はもちろん、「環境の準備」もとても大事ということ。
今回であれば両競技に共通した日射し。この時期は太陽も低くなってきて、さらに方角も視認が難しい方向に太陽がある実況席ではありました。では事前に何ができたか。天気のチェック・会場の方角や、実況席周りのチェック(自身で確認はもちろん難しければ有識者への質問等)、あとは対策グッズ(サングラスやその他出来うる対策)でしょうか。今思えばここまで書けますが、その当時ここまで考えられたか、答えは否です。
直前の準備は、競技のことに目が向きがちですが、実況するための周りの環境の確認(ex・現地の設備や天気・気温、あとは…トイレの位置!?ひいては体調)も非常に重要です。
「これだからできませんでした」では済まない世界。出来うることをしっかりやったうえで、あとは現地で同じ放送チームの方とも協力をしあう。
「実況を行う環境」の大事さを改めて感じ、そして「実況させてもらえる環境」の大事さを噛みしめる私なのでした。
三宅 秀一郎
2025年12月12日 13:49