「リーグ戦終盤のストーリー
先日J1リーグが全ての日程を終え、鹿島アントラーズが9年ぶり9度目の優勝を飾りました。柏レイソルとの優勝争い、シーズン終盤までどこが優勝するのかが見えない白熱したタイトル争いでした。
J2リーグ、J3リーグもPOを残し、JFLとJ3の入れ替え戦も行われるなど、まだまだ熱いサッカーの週末は続きます。
こうした中、チームによってはタイトル争い、残留争いなどがない終盤の局面を迎えるチームもあります。
そうした中で何を中継のメッセージとしてお伝えしていくのか?
伝え手として準備の難しさを感じました。
先日担当したヴィッセル神戸対FC東京。
神戸はリーグ3連覇、天皇杯のタイトル獲得は叶わず、リーグ戦3位に入ればACLの可能性が残るという一戦。
一方のFC東京は天皇杯ベスト4で敗退、残留も果たし残り2試合のテーマ設定の難しさを感じました。
そして先日のガンバ大阪対東京ヴェルディの一戦。
ガンバ大阪はリーグ戦のホーム最終戦、ACL2は残すも、ダニエルポヤトス監督がリーグ戦で指揮を執る最後の試合。
ホーム平均30,000人の来場者がかかる部分や、東京ヴェルディにはガンバに縁がある選手も多くおり、その点を触れながらの中継でした。
東京ヴェルディ側に意識を向けると、残留は果たしつつも得点力に苦しんだシーズン。特にこの試合は前半の中盤に1人退場者を出し難しい局面に。それでも、今季見せたヴェルディらしさは随所にあり、1点を返す場面は持ち前のハードワークからではありました。
今回初めてJ1リーグのホーム最終戦を担当させていただき、感じたことが多くあります。チームとしての歴史、シーズンの振り返りもそうですが、事前の準備とピッチ内で起こることは間違いなくその積み上げでより良くなるということです。
対戦するクラブがどんなサッカーを志向するのか?
その結果が今季どんな結果で反映されたのか?
その部分を多く担った選手、監督の言葉は何だったのか?
終盤に向けて、情報量、引き出しが多くなる分、適切かつ冷静な対応が必要だと改めて感じました。
ミスをしない、適切に伝えることも私たちにとっては重要ですが、サポーター、選手、クラブ関係者の思いや意志に寄り添って、その言葉の重みがより伝わるようなサポートを中継を通じて目指したいと感じました。
今季もありがとうございます。来季もまた、機会をいただけるよう努力していきたいと思います。
能政夕介
2025年12月07日 12:00