6月26日受講生ブログ
ここ最近、自分の中で視点の変え方をテーマにしています。そんな折、先日の講座で普段の自分の仕事を反対側から見るような体験をしました。先日の講座で行ったのはサッカーの天皇杯の振り返りです。実況担当をされた方が初めての天皇杯だったこともありリポーターとのやり取りも反省点の一つに挙がりました。その時、普段は自分が行う「リポート」の反対側、いわゆる受け手側では何が行われ、リポートを受けて何を考えているかが垣間見えました。
実況側から難しかった点として「どこがリポートの終わりかがわからないこと」がありました。自分ではリポートの終わり方、文末のまとめ方を意識したことがなかったので、その意見自体がとても新鮮でした。今まではあまり意識せず「~とのことです。」「〜しています。」など、他の方もよく使う言葉でまとめていました。ですが、これはあくまでもこれはリポーターから見た定番のまとめ方、やり方です。リポーター目線も大切ですが、それだけでは実況をはじめとした中継スタッフを困らせてしまうことがあります。
思い返せば自身にも実況を困らせた経験がありました。数年前に試合中のリポートで「ハーフタイムにピッチ上で水を撒いていました」と入れたのです。自分の頭の中では「だから今、選手は足を滑らせる場面があり、ボールも良く転がるからボールの速度も上がっている」と因果関係が成立していました。ですが「ハーフタイムにピッチ上で水を撒いていました」の一文では伝わりません。自分の中で「情報として完結している」ものの、相手には「未完成の情報」だったのです。結果として実況に「何の情報なんだ」と混乱を招いてしまいました。
「視聴者目線」とはよく言いますが「実況目線」でリポーターの仕事を考えることは中々ありません。ですが、中継を円滑に進めるためにも実況や解説、スタッフ目線など、多角的に自分の仕事を見つめなおすのはとても有意義なことです。改めて自分の仕事を違う目線で吟味できる講座を良さを感じた日でもありました。そして、思考が凝り固まっている今だからこそ、色々な視点から自分の仕事を見つめて、インタビューや実況において多種多用な情報を提供できるようにしていきます。
2025年07月03日 10:00