11月7日受講生ブログ
この日の講座も盛りだくさんでしたが、初めて解説付きでBリーグ(B1)実況を行った受講生の実況振り返り、さらに私が担当したエリザベス女王杯の共同会見について取り上げてみます。まず、Bリーグ実況ですが、担当解説の方が「~~ですよね⁉」と訊かれるのを気にされるのだそうです(もちろん時と場合によります)。思わずプレーの合間などにそういった訊き方をすることは、私も含め多いのではないでしょうか。でもこの訊き方は、こちらの考えを相手に確認させていること・言うなれば押し付けていることにもなります。解説の方には解説をしてもらう、ご自身の考えをお話ししてもらうのが基本です。
解説していただいた、そのことがその通りに起こったとき等は別として、やはり完全に疑問形でお尋ねした方が相手も答えやすいことが多いと思います。こちらは何故そうなっているのかを尋ねるために、具体的な数字を用いる、あくまで事実を基に話をする、そして解説が話してくださったことに、やはり数字や事実等でより強調を加える。そうすることでより厚みのある実況解説となるのです。
思わずやりがちな解説者への対応、私もとても勉強になりました。
そして私の担当したエリザベス女王杯の共同会見、今回私はホールネスという馬を管理する調教師にお話を訊きました。ホールネスはまだキャリアの浅い、新興勢力の1頭です。そしてこれまで6戦4勝・全て3着以内、そして何よりキャリア全てで若手の西塚洸二騎手が騎乗していました。しかし今回は坂井瑠星騎手に乗り変わりとなりました。ファンの方はもちろん気になる部分です。ですが乗り変わりには様々な事情もありますので、どこまで踏み込んでよいか。この辺りを頭に入れつつ、馬のことを伺っていきました。結果的にその部分は調教師の方から言及してくださり、想定よりこちらが気を遣うことはなかったのですが、その中でもダイレクトに触れるとデリケートな事象、これを微妙なさじ加減で聞き出すことの難しさを、身をもって経験できました。
共に今回共通したのが、相手への尋ね方・訊き方ということです。
実況は起きている事実をしっかり伝えることはもちろん、相手に尋ねることも大切な仕事だということが改めてお分かりいただけると幸いです。
三宅 秀一郎
2024年11月18日 12:30