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6月6日受講生ブログ

各地に雨の日が増え梅雨が近づき季節の進みを感じます。そして梅雨が終われば夏が来ます。夏が来ると高校野球のシーズン到来ということで、講座内でも徐々に野球の時間が増えてきました。
 
「高校スポーツでその実況は必ず思い出になる。」
今週の講座内でそのような話が出ました。実況に名前を呼ばれる。プレーを褒められる。その一つ一つが選手本人やご家族にとって思い出となるのは想像するに難くありません。かく言う私の家にも高校時代の発表会のパンフレットが未だに家に保管されています。皆さんの中にもそのような品が眠っている方は多いのではないでしょうか。
では、一生に残る実況をどのようにしていくのか。
今週の講座では、まだ野球実況を始めて間もない方の練習を行いました。プロの実況を聞いているとプレー描写や情報をすらすら言われており聞いていて心地よくすらあります。ですが、最初からあの量を話すことは難解です。頭では豊富な情報を伝えるべく動いているのですが、口から出るときには言葉が絡まって出てしまうことも間々あります。
今回は解決法として「フォーマットを作る」案が出ました。
これはどの競技においても有効な手立てです。
例えば野球であればピッチャーがモーションに入ってからの一連の流れ。「投手が振りかぶった→投げた→球種→打者が打った→どんな当たりだったのか→走者や守備の描写→結果(進塁・アウト)」分岐はいくつかありますが、このように順番を決めておくだけでも随分と実況しやすくなります。もっと言えば、言葉としてテンプレートを作っていてもいいかもしれません。「ピッチャー○○振りかぶって投げました。ストライク。外角低めに入りました。これで1ボール2ストライクです」と型を作り、どんな投球か、ボールかストライクか打ったのかなど変える部分だけそのシーンに合わせていきます。
型を作ることで何回か練習すると口慣れますし、実況中に話す順番を考える必要がなくなるので余裕が生まれます。慣れてきたら徐々に型に肉付けしていき、表現方法を増やしていくことで更にレベルアップしていくことができます。
 
プロスポーツも同様ですが、高校スポーツにおいて同じ場面は訪れません。まして、その選手のファインプレーはその1回しかない可能性もあります。
そんな時に多くを語ろうとして言葉がもたついてしまうよりも、しっかりと名前を呼びプレーの描写を行う。1度しかない夏のために選手たちと同じく私たち実況者も積み重ねていく。改めて基盤の作り方、成長の仕方を考えさせられた講座でした。
 
2024年06月09日 19:38

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