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2/1講座ブログ 「実況の締め そして実況者の立場」

今回は私、三宅秀一郎が久々に担当です。
1/31にバスケットボールBリーグ(B2)の実況を担当しました。
今季バスケットボールは2度目の担当、そして予定では早くも、これが私の今シーズン最後の担当となります(シーズンは4月一杯まで続くのですが、どうしても平日ゲームの担当中心となるため致し方ありません…)。
ホーム奈良は当時西地区6位で14勝20敗。対するアウェー福岡は西地区3位22勝12敗と成績はやや差があり。対戦成績も今季福岡3勝、奈良1勝。しかし4戦中3戦が1ケタ点差の接戦と、数字ほど差はない両チームの対決。
事実この試合も前半2Qを終えて奈良38-福岡40とやはり接戦。3Q後半から徐々に福岡が前に出始め、最後は奈良74-福岡83で、福岡の勝利。残り30秒、福岡の選手が決めたシュートが結果的には“ダメ押し”になったかなと思えました。
そして試合終了のブザーが鳴り終わった瞬間。ここで福岡が勝った時は大体こういうことを言おう、というのを事前に用意していたものを伝えたのですが(もちろん奈良が勝った場合も用意していた)、チームが連勝である以外は少し長く、文章ぽく修飾する言葉を勝者、敗者の順に並べました。
しかしここで指摘があったのは、「より事実(特にこの試合の中で起こったこと)をベースにどんなことを短くはっきり打ち出せるか」ということでした。
バスケに限らずですが、試合が終われば「試合終了 〇vs✕(スコア) △△勝利」があって「(その日の活躍選手の名前や印象的なシーンを、短い言葉で簡単に打ち出す)」という流れを想像すると思います。例えば高校野球なら「●●高校✕回戦進出!〇〇のホームラン、投げてはエース■■完投勝利!」など。私は最近競馬において体験したところでは、小倉競馬のレースで“ヤクシマ”という馬名の馬が勝った際、まず上位3頭の着順と伝えた後すぐ「九州小倉でヤクシマの馬名が轟いた!」と勝ち馬を称えたのを思い出しました。
そう、バスケにおいて他の競技でやっていたような表現ができませんでした。その意味ではゲームの中で特徴的なスコア(この試合ならば奈良のターンオーバーが多く、福岡がそれを活かし得点を重ねたこと)や、前述した残り30秒での福岡の選手が決めたダメ押しのシュートは実際に奈良のベンチやファンも落胆させ、雰囲気を変えた一本だった、こうした事実を短い言葉でしっかり盛り込めば、試合終了後をビシッと締められたのではないか…。
さて、なぜそうなったのか、それは恥ずかしながら私がバスケ実況における競技理解・伝えることへの不安を持っていたことでした。実戦経験が決して多くない中で、自分の見立ては本当に合っているのか、事実ゲーム内でも「~~でしょうか」「かもしれません」と断定し切れない表現も時折使っていました。しかしB2の中継は解説者も居ません。一人喋りの中で、自分が自信を持ち、視聴者に不安を煽るのではなく、より試合の流れを共有するような中継であるべきでした。思えば先ほど例で挙げた競馬の時は、メモすらしなくても自然とあの言葉が“降りてきた”くらいです。自分には知識等を根拠の上で、やはり『思い切り』が足りませんでした。自分の弱気は周りに伝わります。実況者としてより自分が皆さんに楽しんでもらうべく、こちらもより楽しんで、そして堂々とお伝えできるよう、それぞれの競技で実況していきます。
スコアやプレーといった事実から考えうる見解を、自信をもって伝える。その展開や印象の視聴者との共有、そして見解はまさに結果が決定した際のコメント・打ち出しに繋がるのだと、いつも以上に奥の深い振り返りをもらったこの日の講座でした。
 
2024年02月15日 15:06

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