ピッチ上で表現されるモノ
スポーツの秋と呼ばれるのも久しく感じる程、四季の変化が目まぐるしい昨今
今年もあっという間に年末らしい雰囲気が漂ってきました
J1リーグでは30周年の節目の年にヴィッセル神戸が初優勝を飾りました
J2リーグではFC町田ゼルビアが優勝と昇格を決め、J3リーグでは愛媛FCが悲願のJ2復帰を決めたシーズン
このブログを書いている際は、まだJ2の昇格POの結果は決まっていません。
東京ヴェルディVS清水エスパルスの一戦。この勝敗の行方も気になるところです
さて、今季のサッカー中継を振り返るとお陰様で様々な現場を担当させていただきました
J3リーグ、J2リーグ、J1リーグ、Weリーグと様々なカテゴリーで実況を担当する中、
様々違いがある事を改めて実感しました。
サポーターさんの違い、スタジアムの熱量や熱気、空気感の違い
もちろんカテゴリーが変わるなかでプレースピードや強度の部分など様々な変化が試合ごとにあります
それでも普遍的に変わらないモノがあるとすれば、選手たちがそれぞれの想いを持って戦い、サポーターの方々がそれを後押しする。個人的な観点ですが、どの試合も特別な1試合だと感じました
そうした中でその状況を伝える私たち実況という役割は、よりそうした選手たちのプレーや背景、想いを言葉にして視聴者に伝えていく、とても重要な役割を担っていると思っています
サッカー中継の中では準備として、各チームの選手名やこれまでの成績。フォーメーションから、様々な情報を調べて準備を行います。中継の準備をしていく中でそのチームや人の情報をインプットすればするほど、自分の中での主観が生まれてしまう部分があったように思います
「このチームはこういう傾向がある」
「この選手は途中交代から出て来て結果を出す」
「前回対戦の際に得点を取っているから得点を決めるかも」
もちろん、こうした情報を事前に収集して頭に入れていく事は大切です
ただ、自分の調べた事を「思い込み」や「主観」にし過ぎる事なく冷静な目で判断する事も重要です
準備をすればするほど、その準備した情報を大切にしてしまう部分もあります
「時間をかけたから」
「これは伝えたい」
「きっとこれは知りたい情報のはずだ」
スポーツの面白いところは筋書きがない部分です
誰も予想できない事が起こり得る。だから面白い
それはまさにサッカーで言えばピッチの上だけで表現されるものだと思います
頭でっかちにならず、準備をした事を自分の力に代えて、ピッチで躍動する選手や関わる人に対して
できるだけありのままの情景を視聴者に伝えていきたいです
今季は様々な場所でサッカー中継に携わりました。来季もしっかりと取り組む事ができるように、今から準備を進めていきたいと思います
同時に、まさに今熱を帯びているバスケットボールの実況でも、同じように意識して現場の声や熱をしっかりと届けていきたいと思います