10月26日受講生ブログ
受講生ブログをご覧いただき、ありがとうございます。10月26日分のブログは松下翔が担当いたします。
先日、今シーズン初めてのBリーグ実況を担当いたしました。(B2第4節 滋賀vs岩手)
講座では、私の実況も振り返っていただきました。
スポーツ実況のベースにあたる話として、「ボール・ボールマン(保持者)以外に気づこう」というものがあります。
野球であれば、ボールではなく、野手の動きを見て、打球が抜けそうかそうでないかの予測をしますし、
サッカーでは、攻撃側が相手のペナルティエリアに近づけば、ボックス内に何人入っているか、誰が上がっているかをチェックしますし、
バスケットボールでは、パスの受け手、特にフリーになっている選手がいないか、などを確認します。
「この後どんなプレーになるのか?」
「決定的なチャンスシーンが生まれる可能性が高いのか?」
ボールあるいは、ボールマンだけを見ていては、これらを予測する難易度が上がってしまいます。
一方で、ある程度の『心構え』ができていれば、決定的な場面でもプレーの動作にあわせた描写が可能になります。
そして今回、先輩からフィードバックをもらったのが、「情報の出すタイミング」でした。
シュートの成功率に言及していても、シュートを打った後での割合が多いとのことでした。
例えば、得点が欲しい状況なら、
このシーズンで最も得点を挙げている選手は?チームはどんなパターンで得点をあげているか?
もちろんバスケットボールは、展開が早いスポーツですから、簡潔に差し込むことは必須ですが、
プレーが起こる前に情報を差し込むことで、過去の試合という客観的視点に基づいた、未来のプレー(候補)を提示できるというのです。
冒頭のボールとボールマンのお話に置き換えると、ボールが現在のプレーにあたります。
当然、目の前で行われているプレーが最優先ではありますが、
現在のプレーばかりを見ていても、得点が入った、入らなかったの繰り返しになる可能性があるということです。
先を見るというのも、様々な次元で行われています。
奥が深いだけに、日々練習に励んでおります。
松下 翔
2023年11月02日 13:54