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主観と客観、事実と解釈

スポーツの熱をより感じる8月。とはいえ、例年以上の酷暑に、観客として見ている側にも気力や体力が必要な季節。
その中で全力を尽くすスポーツ選手を見ていると、従来の在り方にも変化が必要では?という声が世間からも出ています。

こうした疑問を考える中で、自分の思いと当事者の思い、そして世間の思いと色んな感情や意見がある事に気づかされます。
私たちスポーツ実況者も、未来を冷静に整理し、事実と主観を並べながら吟味をして言葉を選択していきます。
ただ、そうした行動は決して簡単ではありません。余裕とゆとりを持って、中継でも早い判断と精度で視聴者に言葉を届けたいと常々思います。

先日の講座では直近で各自が担当した実況及びリポートの振り返りを行いました。
恐らく各自でも自分が担当した試合を振り返りますが、ここに他者の目が入る事に大きな意味があると個人的には思っています。

自分では

「あの部分ができなかった」
「この要素にもっと言及できれば・・」

など振り返りを個人の主観にだけ任せてしまうと個々の性質や思考の癖が大きく影響します
もちろんそれはネガティブな側面だけではなく、ポジティブな要素としても同じ事が言えます
ネガティブだけでもいけませんし、ポジティブだけであれば振り返りにならない事も多いです

そうした部分で「他者かのフィードバック」いわゆる客観的な側面は非常に有効です

今回の講座内では大きく分けて3つの動画を全員で見ました。
その中で、実際の実況・インタビューを担当した人の振り返り(主観)を聴きます。

そして、視聴して感じた個々の意見をフィードバックとして受け取ります。
自分自身では気づかない観点もあれば、同じような事を他者も感じている等
新たな気付きや、重点的な考えた方が良い点等多くの観点を受け取る事ができます。

私自身も今回はフィードバックをいただき、自分自身も相手にフィードバックを行いました。
その際に意識している事が事実と解釈を明確に分ける事です。

事実とは実際に起こった事象。解釈は自分が思う意見。
できる限り感覚的に話すのではなく、実際に起きた事象と、それに対応する自分の意見を伝えるようにしています。

何気なく、何となくではなく、背景情報を基に伝える事で信憑性が増すと考えているからです。
もちろんケースバイケースではありますが、主観と客観、そして事実と解釈といったように物事を複数の視点で見る事で新たに気づく点は多くあります。

1人で課題に向き合い、努力する事も時には必要ですが、煮詰まった時や変化が必要な際に客観的な要素を受け入れる事ができるかどうか。
また、自分が相手に何か気づきを伝える際には事実と解釈の要素を分けて伝える事で、より相手に受け取りやすい情報を伝える事ができると思っています。

お盆の時期や夏休みの時期はもしかしたら普段とは違う環境や人と接する機会が多くなるかもしれません。
そうした時にこそ、新たな視点を取り込み、自分の実生活に活かしていく。

小さな1歩でも、継続性を持って実践できるように。
色んな人や要素から学ぶ姿勢を日ごろから持ち続けたいと思います。
2023年08月13日 23:01

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