フィードバック力を鍛える
今週も受講生ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
アナウンススクールでの基本的構図を見ますと、
発表のパート(本番や実況練習などを見てもらうものも含む)、発表を見て・聞いて他の受講生が発言するパート、先生からの指導パートと分かれています。
この構造は、現在中心になっているオンライン型の講座になる以前から続いているものです。
冒頭でも記した、このブログでもよく登場する「フィードバック」というワードは、「発表を見て、聞いて他の受講生が発言するパート」のことを主に指します。
(レッスンの終わりに、各受講生が一日の振り返りを発表することに対して使う場合もあります)
発表者の良かった点、もっと良くなる点を伝えます。
最近は、受講生も現場デビューを果たしたり、ステップアップしたりする機会が増えてきました。
そこで最近話題になるのが、「フィードバックの力を上げよう」というものです。
実況において「気づき」は大きな役割ですが、その「気づき」がそっくりそのままフィードバックの質に変わります。
自分以外の中継を見ているときの思考は、基本的に自分が普段中継に臨んでいるときの思考になるので、
別の人のフィードバックを聞いていて、「なるほど!」と思った内容は自分では気づきが足りていないことになります。
そこを放置していると、いつまでも自分のレベルは上がらないままです。
直近の例として、競技は異なっていても、「大切なシーンと実況の描写がズレていた」ことに別の人のフィードバックで気づかされたことがありました。
その当時の自分が行った中継で、「プレー描写そのものが甘かったな」という反省と一致することがありました。
フィードバック中に、基本描写への意識が薄れていることへのサインが出ていたのです。
最後に、自分の気づいたフィードバックを「発信」する点にも気をつけたいです。
相手に対して、正確にわかりやすく伝えることも大事な要素です。
まるで他者のフィードバックのコーナーが自分のフィードバックのコーナーになっているかのようです。
『情けは人のためならず』、という言葉がありますが、
まさに「フィードバックは人のためならず」
2023年はアナウンススクール内での高め合いに積極的に参加したいと思っています。
松下 翔