ポジティブな実況をするために
本日も受講生ブログをご覧いただき、ありがとうございます。年が明けてもう20日が経ち、時間が過ぎる早さを実感しています。柏木達也です。
さて、前回の受講生ブログのタイトルは「試合のワクワクを伝える実況とは?」というものでした。
今回の受講生ブログでもそれに少し関連したものになると思います。
今回の講座ではバスケットボールやサッカーの実況練習、そしてインタビューの練習を行いました。
その中で、ある生徒の方のバスケットボールの実況を見た後に、先生がその方に1つ質問をしました。その質問が非常に印象に残っているので、本日はそのお話をしたいと思います。
それは、実況において「あなたが用意しているデータは何のために使っているのか?」という質問でした。
その質問に対して私は心の中で、自分の実況に対して、データという確かな数字などを入れる事で、実況に「説得力」を出すため、だと心の中で思っていました。
ですが、先生のお答えはそうではなく、
データを使うのは「その試合の視聴者をワクワクさせるため、試合や、選手のプレーに期待感を持たせるため」というものでした。
実況の準備をする際、アナウンサーはデータを含め、さまざまな情報収集を行います。
その中でせっかく集めたデータを実況の中で言いたいという気持ちもあります。
ただ、ここで重要なのは、そのデータを言うことが視聴者の「ワクワク」、「期待感」につながるか、ということです。
データにはポジティブなデータとネガティブなデータがあります。
例えばバスケットボールなら、3ポイントシュート成功率、それがいい数字ならポジティブなデータになりますし、あまり良くない数字ならネガティブなデータになります。
交代で入ってきた選手のシュート成功率が悪い場合、そのデータをそのまま言っても見る人はワクワクしませんよね。また、その実況を後からプレーしていた選手が聞いた時に、その選手はなんでそんなネガティブな事を言うんだと思ってしまうかもしれません。
それならばまた別の、ポジティブなデータを言ったほうが良いでしょう。
見る人をワクワクさせるため、その競技、試合中継を楽しんでもらうため、実況中はもちろん、実況の準備の段階から、ポジティブな実況、ポジティブなデータの準備というところを意識していきたいと思います。