9月29日受講生ブログ~最も大事な情報とは~
試合の中で伝えるべきことの優先順位はその時々で変わっていきます。前回のブログで書かれていたように流れを意識をするのはもちろん、ワンプレーに集中して伝えるべき場面、選手個々に目線をむけて情報を出すタイミングも大事になってくるでしょう。
例えば大差がついた場面でワンプレー、ワンプレーを丁寧に描写するよりは、なぜこういった展開になったのかを数字を出して振り返ったり、今出ている選手たちの成績に触れ、ここで出場機会を得た意味合いを想像し伝えることも重要になっていきます。
こういった描写か情報かといった取捨選択もそうですし、情報の中で一番優先すべきものは何かを実況はチョイスする必要があります。
今回のレッスンでは自身が担当した試合を観ていただきましたが、まさしく情報のチョイスについて大いに反省すべき内容となりました。
最年長試合出場記録を更新し続け、レジェンドと称されるプレーヤーが登場した際に、出場記録よりも別の情報を優先し、記録については試合終了後のあまり目立たないタイミングで入れるにとどまりました。
もしもこの試合がそのプレーヤーにとって大きなポイントになっていれば、その登場シーンが今後のハイライトととして使われる可能性は大いにあるかと思われます。
そこで記録の話が出てこなければファンからすれば物足りないシーンと思われるかもしれません。
また自身のコメンタリーが歴史的なシーンの一つとして残る可能性もあったわけで、そのチャンスを逸したというのはとてももったいないことをしてしまったと痛感しました。
果たしてその情報を出す準備はできていたか、という点もアドバイスを受けました。
覆水盆に返らず、過去には引き返せません。
今後もし同様のチャンスがあった際に同じミスをしないためにも、アナログな方法ではありますが、最も大事な情報は分かりやすく大きな字で手元に置いておくということを心掛けてまいります。
菅江 隆一
2022年10月06日 12:37