7月7日 ブログ原稿
今週もブログをご覧くださいましてありがとうございます。
いよいよ各地で夏の高校野球の大会がスタートしました。
もちろん事前の準備も忙しくなるのですが、準備は喋る前の準備だけではありません。
試合は刻々と変化しているわけですから、事前の準備にこだわらずに、事前の準備を手放すことも増えてきます。
一方で、試合の中での準備というものが生まれてきます。
競技は変わりますが、例えば、サッカーにおけるペナルティーキック(PK)。
PKは得点が非常に期待されるシーンです。 PKのきっかけとなるシーンは突如やってきますが、そこから実際にPKでキッカーが蹴るまでは、少し時間があります。 そして、キッカーが蹴り、得点あるいはゴールキーパーが阻止した間に、実況者は第一声に何を言うのか? ここでの準備が、試合中で発生する準備の一つです。 「何対何で、先制・勝ち越し・同点」「○○選手は今シーズン、今日の試合何点目」などは、基本事項。 基本事項ばかりだと誰にでもできる紋切り型の実況になってしまいます。
背景や未来のことを含めて、線になる実況、ゲーム中での準備ができるようになりたいと思っています。
一つのことに注視しているのは、集中しているのではなく、周りが見えていないことの証拠、
周りをまんべんなく見られてこそ集中できている。
数年以上前から自分では大切にしているテーマの一つです。
この夏も球児のみなさん、応援されているみなさんに負けないぐらい、集中して中継に臨みます。
松下 翔
2022年07月14日 18:06