6月30日受講生ブログ
野球、サッカー、バスケットボール、どの競技でもそうですが、次にどんなことが起こるかわからない、だからこそ面白い。それがスポーツの持つ大きな魅力であると感じています。
劣勢の状況から最終盤に試合をひっくり返す劇的な展開。
いちファンとして応援していた時には、それは偶然に起こったまさに奇跡のような出来事だと考えていました。
しかし奇跡のような出来事には伏線というものが存在します。
実況では、奇跡が起こるか起こらないかは別として、様々な可能性を伏線として提示しながら伝えることが重要になります。
今の得点差からどういう攻撃をしていけばいいか、逆に守る側はリードを守るためにどんなことをすればよいのかといったような大局的な話や、この選手がどう動けばチャンスになるのかといったような個人に特化した話など、その状況でいろんな可能性を提示し伝えることが必要です。
もちろんただぼんやりと想像するのではなく、数字(成績)によるエビデンスの提示や解説の方とのやり取りから、その可能性の精度を高める必要があります。
可能性の提示によって視聴者のみなさんにより目の前の状況に期待感を持って中継を楽しんでいただけるのではないでしょうか。
最近の野球実況練習では特にこの可能性の提示というところが自身のポイントになっているように思います。
プレーの描写を正確に伝えようとするあまり、提示をほとんど行わず平面の実況になっていることがありました。
資料も用意すれどただ伝えて終わることも多く、その数字が今のプレーにどう影響しているのか関連付けて伝える必要を痛感しました。
6月18日から沖縄を皮切りにスタートした夏の全国高校野球選手権。
今年も熱戦を実況させていただく機会を得ました。
練習で感じた反省点を改善し、球児たちの全力プレーを余すことなく伝えたいと思います。
2022年07月08日 14:42