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6月9日受講生ブログ

　皆さんにも、好きな食べ物は数多あると思います。
　好きな食べ物の一つに河豚があるのですが、河豚は資格がなければ調理提供できない食材です。毒があり、致命傷、死に至ることもあります。ですが、河豚のことを知り、適切に調理すれば美味しく頂くことが出来ます。
 
　今週は野球実況・原稿読みに分かれて講座が行われました。
　野球実況ではピッチャーが球を投げているのに選手情報を話しているなど選手の動きと実況がズレてしまうことがありました。例えば、ヒットを打った瞬間に言葉が紡げず後追い実況になってしまう。通算100ホームランなど記録のかかったタイミングでその情報が入れられない。と言ったように、どこか試合に乗り切れないチグハグな実況になってしまいます。
　少しのズレが致命傷になるのが実況です。
　投げた球一球で、一つのヒットで、試合は決まります。3アウトでゲームセットになるのか。それとも満塁サヨナラホームランになるのか。未来が読めるか、終わってみなければどうなるのかは分かりません。ですが、終わってから実況するのでは遅い。何ともままならないものです。では、どうすればよいのでしょうか。
 
　一つは競技スピードに慣れることだと考えています。当講座では様々な競技を掛け持ちしている受講生が大半です。それは競馬であったり野球であったり、サッカーやバスケットボールなど様々です。しかし競技スピードは全く異なります。競馬などはスタートすればゴールまで一切途切れることのない競技ですが、野球はアウトや表裏の交代など切れ目のある競技です。そして、一競技内でも試合の流れで速度はがらりと変わります。
　このような時、競技スピードに慣れておくとプレーについていくことが出来ます。また、投球前、投球～打たれるまでなど動きの中でのスピード変化も分かります。
 
　もう一つは、予想をすることです。
　前述のとおり、未来のことは分かりません。ですが戦術やパターン、チームスタイルにより予想することは出来ます。実況の中でも「未来の情報をいれる」ということは度々話されます。この時の『起こりうること』を思い浮かべておけば、実際に予想していたことが起きるかもしれません。そうすれば、ほぼズレなく実況が出来ます。
 
　競技を知ればスピードも合わせられる。予測もできて、ズレを減らすことが出来る。競技とのズレを減らすことが出来れば、タイミングの合った実況が出来ます。視聴者もアウトのタイミングで「アウト！」、記録更新のタイミングで「通算100号ホームランです！」と入ると心地よく見られるでしょう。
　河豚の様に対象を知り適切に処理することで致命傷を逃れ、より『うまく』提供できるようにしていきたいです。