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11月11日アナウンススクール内容

アナウンサーを目指すみなさん、こんにちは。
10月に開幕しました、国内男子プロバスケットボールリーグのBリーグ。
その最高峰・B1は14試合、シーズンの4分の1を終了しようとしています。
私も現在行われている2021-22シーズンについて、ありがたいことに実況を拝命し、すでに2試合を担当いたしました。

 

Bリーグでは2019年3月にはじめて実況しました。
2018-19、2019-20、2020-21シーズン、今シーズンと4シーズン目になります。
実況者はプレーヤーに対して、ルーキーの○○選手、ベテランの○○選手とお伝えする時があります。
Bリーグの実況を準備していますと、3年目、4年目の選手について情報を調べていると、「若手から中堅の意識」や、「今後のキャリアを左右する勝負のシーズン」というような記事をよく見ます。
その一つ一つの文に対して自分に言われているような気で見てしまいます。

 

何かと区切りをつけて自分自身にハードルを設けるわけではありませんが、そう感じずにはいられないという現在の時期です。
自分自身の実況を振り返り、できたことは次もできるように、できなかったことは次出来るようにするのみです。
自分の実況が満点だったと振り返ることはありませんから(おそらく全てのスポーツ実況アナウンサーがそうだと思います)、自分自身と向き合うこの振り返りは、なかなか痛みを伴うものです。
くよくよと反省するのではなく、未来に向かって反省する力もアナウンサーにとっては大事なことです。
切り替えの力とでも申しましょうか。

 

個人的な話題になりました。
さて、先週11月11日のアナウンススクールでは、ある受講生が自身の実況について質問をしました。
試合前に守備が見どころだと想定していたチームについて、実際の試合では対戦相手の攻撃が好調でした。
その後の自分の実況に違和感を持ったという内容でした。
野球で言い換えると「今日はエース同士の投げ合いだと思ったら、打撃戦になった」というように、
事前に準備したことが使えなくなったというケースです。

 

この時、実況者はどうするか?
「試合前の」見どころから、「今の」見どころに切り替えるのです。
この際に「事前の準備を捨てる」勇気が求められます。
(捨てる勇気については2019年11月17日受講生ブログをご覧ください)
何時間も費やしている準備だけに、本番いきなりその資料・見どころを忘れることは、文面以上に難しいことです。
ですから普段から切り替える力は養っておく必要があります。

 

このブログを書いていてヒントではないかと思うことがあります。
「準備を捨てる」ことは「捨てる」と同時に新たに「拾う」・「発見する」ことでもあるのだと。
見どころをアップデートする、と考えればその難しさも和らぐような気がしました。

 

またふと思うわけです。
自分自身の実況と向き合うことについて、です。
今週のアナウンススクールは私の中継映像を振り返っていただく予定です。
しっかりと向き合うことで、まだ知らない自分の実況の可能性に気づけるはずです。

 

松下 翔

2021年11月17日 12:07

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