10月7日受講生ブログ
ブログをご覧のみなさま、あけましておめでとうございます。「ん?まだ10月なのになぜ新年のご挨拶を?」と思われた方、混乱を招いてしまい申し訳ございません。
9月30日にプロバスケットボールBリーグの6年目が幕を開け、ファンの一人としてそれに合わせた挨拶をさせていただきました。
ここ数年、新たなシーズンが開幕すると、SNSなどで「あけましておめでとうございます」と発信するスポーツファンやメディアを見かけるようになりました。
昨シーズンの悔しさを忘れて今シーズンにかける期待や、新型コロナウイルス感染症に対していまだ警戒をしなければならない中で無事に開幕できた喜びを表現しているのかもしれませんね。
さてバスケットボール実況を務める私も気持ちを新たにして2021-22シーズンの開幕節を担当してまいりました。
昨シーズンに実況デビューを果たし、今シーズンで2年目。
よりバスケットボールのことについて学び、それをどう視聴者のみなさんに分かりやすく伝えるか。
1年間課題だった緩急についても、盛り上げどころとそうじゃないところを意識して実戦練習に励み、改善に努めました。
そして迎えた開幕節の実況。
昨シーズンと比べてバスケットボールの勝負所に気づき、プレーの描写についても落ち着いて、その中で盛り上げどころを逃さない実況を心がけることができ、多少ではありますが手ごたえを感じられました。
しかし前回のレッスンではある点において重要なフィードバックを頂くことになりました。
それは「言葉のチョイス」、その状況にあった言葉を選べているかどうかという点でした。
終盤20点差をつけられてビハインドのチームの選手が連続得点で活躍を見せた際に「○○(選手名)が輝きを放っています!」と表現しました。
点差がある中で個人を讃えるこの言葉を使うよりも、「大逆転に向けてチームを鼓舞します」や「追い上げムードを高めます」といったような、これからへの期待感を抱かせる言葉を選んだ方がビハインド側のブースター(ファン)に共感を得られたかもしれません。
「言葉のチョイス」はバスケットボールに限らず、すべてのスポーツ実況に通じる大事なファクターの一つです。
そしてこの課題を改善するためには自身の実況を細かく振り返り、違和感に気づきその都度直していく根気のいる作業であることも伝えられました。
新たなシーズンを迎え今年も伝えられる喜びを感じながら、バスケットボール実況としてのレベルアップだけでなくそのベースとなる実況の基礎をしっかり整え、みなさんが楽しめる放送を届けていきたいです。
菅江 隆一
2021年10月14日 10:44