「マツコ会議の収録を終えて」北本誠
先日、日本テレビ系列毎週土曜日23時から放送されている「マツコ会議」に出演させていただきました。
出演依頼をいただいたときは地上波のテレビに出られるという嬉しさと、どんな感じの出演になるか想像がつかないという、ふわふわした気持ちになりました。
オファーから数週間後、番組に向けての最初の打ち合わせがありました。そこにはマツコ会議からは3人のスタッフが来られていました。普通の取材や打ち合わせだと通常1人ですが、3人いたときにはさすがに『さすがキー局(東京のテレビ局)の番組だな』と感じました。
その打ち合わせの最後に、「何名かの方と打ち合わせはしていますが誰が出るかはわかりません。」と言われました。その時じゃあどうすれば出演できるだろうか、自分とその他の人との違いは何だろうと考えました。
しかしその後、何度かスタッフの方と打ち合わせを重ね、お互い具体的な言葉では表現しませんがどんなスタイルでいくかというのが共通理解できていました。
そんなこんなであっという間に収録当日。しかし私は何を着て登場するかまだわからない状態でした。
実は、その前日にスタッフの方から何種類か違う服装を持ってきてくださいというお願いがありました。私もお願いされる前から準備はしようかなとは思っていました。
これはひとつのキャラ付けです。おそらくほかの人は仕事の後に来る人もいるので普通のスーツでは被ってしまうので私は着ないだろうと。
そこで私が用意したのは3種類。私としては本当はTシャツにジャケットで出演したいなと思っていたのですが「さすがにそれは狙いすぎだろう」とスタッフにあっさりボツにされ、結局あの衣装におさまりました。
出演者も揃い、いよいよ本番。テレビ画面ではきれいな映像で2元中継をしていますが、実際、収録では教室と東京のスタジオのやりとりはタブレットを見る形。しかも音声も各自イヤホンをつけてやりとりをするスタイル。さらにネット回線で音声も少し遅れて届くのでちゃんとスタジオとやり取りができるのかなという不安が結構ありました。
私の出番となり、事前のリハーサル通りにいくのかなと思ったら、まさかのサプライズが・・・。なんと私のツイッターが晒されるという先制パンチをもらいました。あれは全く予測もしていなかったので正直「やられた!恥ずかしい!」という気持ちでした。その後のやりとりはおおむね放送された通りで、本当に自分が全部出た内容だったなと思っています。
収録は1時間30分ぐらいあって実際放送では25分程度。その中でたくさん時間を割いていただき本当にありがたいと思っております。
そして、私はマツコ・デラックスさんから指名され、放送後ネットで配信される密着VTRの題材に選ばれました。これはスポーツアナウンサーとは本当はどんな仕事をしているのか、実況中継では事前にどんな準備をしているのかなどを密着という形で撮影していただきました。
日程の都合もありましたが、私はなんと2か所も密着されることに!ひとつは私の地元で開催されたイベントのMC、そしてもう一つはバスケットボール・プロリーグB.LEAGUE、の滋賀レイクスターズ対シーホース三河戦での実況でした。
内容はマツコ会議の公式HPからご覧になれますので見ていただきたいと思いますが、今回その密着で自分では気づかなかったことがスタッフの方に指摘されてわかったことがありました。
それは「隠れ緊張」とでも言いましょうか、自分は緊張していないと思ってもどこかで緊張しているのだなと痛感しました。
イベントのMCをしているとき、カメラを持っているスタッフの方から「すっごいソワソワしてますね」と言われました。確かにそのイベントはぶっつけ本番みたいな形でMCだけじゃなく時間や構成などもある程度私任せだったので、進行以外も気にすることが多く、そんな不安が身体反応で出ていたみたいです。それも自分が想像していた以上に。
実際昔は相当緊張するタイプでそれがダイレクトに身体に出て悩んだ時もありました。最近は昔ほど緊張しないと思っていたのですが、やはりまだまだそんなことはないんだということを今回で感じました。
そして密着の最後に「あなたにとってスポーツアナウンサーとは?」と聞かれました。正直答えに少し戸惑ったのですが、出てきたのが「自分の人生そのもの」でした。
これはよくよく考えてみたとき、幼少の時からテレビでスポーツ中継をみていた私は自然とスポーツアナウンサーの実況を聞いていたことになりますし、そしていろんな偶然もありながらスポーツアナウンサーという職業につき実況しているわけで、自分の人生全てにスポーツアナウンサーが関わっていて、今後もそれは生涯続くのだろうなという思いからそう話しました。
まぁ全カットされましたけどね・・・
今回マツコ会議に出演、そして密着までしていただきましたが、ご覧になった方に「こいつ仕事舐めてるんじゃないか」と感じた方もいたと思います。当然そう思った方に対してそれを払しょくできるように、そして『この前マツコ会議に出てたのあのキャラの強烈なアナウンサー、最近いっぱい出てるな、頑張ってるやん』と思われるようにこれからも精進していきたいと思います。CS放送、インターネット放送、そして地上波にバンバン出て、イベントにもいろいろ呼ばれて活躍したいというモチベーションが生まれました。
北本 誠