5月31日アナウンススクール内容
アナウンサーを目指すみなさん、こんにちは!
今週も受講生ブログをご覧いただきありがとうございます。
5月31日のアナウンススクールを振り返ります。
今週も当日の阪神・福岡ソフトバンク戦を題材に野球実況のレッスンでした。
4月・5月の受講生ブログでは、「考えて実況する」ことについて多く取り上げています。
実況の本質は「描写」です。
その「描写」は、実況者が「気づく」ことで可能です。
そして「気づく」ためには、物事を「脳で見る」(ただ視界に捉えることではない!)必要があります。
(詳しくは5/10受講生ブログで振り返ってください!)
「脳で見る」=「考える」ことが出発点なのです。
考えればこそ、試合の流れを汲み取ったり、優先順位をつけたりして実況することができます。
瞬間だけ・結果だけの、「点の実況」から「線の実況」に繋げられるかが上の段階へのポイントです。
そして考えることで「思い込み」を減らします。
「思い込み」は「こうなるだろう」と思考を停止します。
考えない方が楽なので、結果的にパターンにはめ込もうとします。
「右中間真っ二つ!」のように、よく聞くフレーズを多用してしまいます。
パターン化されている言葉よりもよりふさわしい表現があることが多いはずです。
打球がライトとセンターの中間方向に飛んでいる(間違いなく落ちそう)が、飛距離はフェンスに直撃するかしないか分からないものだとどうでしょうか?
野手が回り込んで、真っ二つにならないかもしれません。
このような難しい判断を迫られる場面にどんな実況ができるか?
練習の際、私はこの咄嗟の際に「右中間真っ二つ」と実況し、結果は野手が追いつき、右中間は破られませんでした。
咄嗟の言葉が本番で出る言葉なのです。
練習後に「あの場面はどうすればうまくいったと思う?」と質問を受けました。
できなかったところは、どうすればうまくいくかを考え直す。
きちんと修正を行ってまでが練習なのです。
「自分の言葉には責任を持つ」と先生の締めくくりがありました。
夏の高校野球の大会まであと1か月、
堂々と責任を持って実況できるように、脳もフル回転させ自分と向き合うのみです。
「スポーツアナウンサーの独り言」by 松下 翔