5月10日アナウンススクール内容
アナウンサーを目指すみなさん、こんにちは!
いつも受講生ブログをご覧いただきありがとうございます。
大型連休が終わり、2週間ぶりのアナウンススクールが行われました。
ということは、5月の上旬、夏の高校野球の大会まであと2か月です(投稿の時点で2か月を切っています!)。
5月10日のアナウンススクールの受講生は3人、
2時間みっちり野球実況の練習を行いました。
経験が違う3人、これからできるようにすることが見つかりました。
まず実況の大前提として、「フォーマット」を用意できていることです。
例えば、
・投球と同時に「投げた」が言えること。
・「3対2、1点リードしているジャイアンツ、6回裏の攻撃-」
スコアやイニングをスムーズに言えること。
いざ実況してみると、言葉が出てこない・言葉がバラバラになる、というのは未完成の状態です。
きちんと文字に起こして、喋り込むことが大切です。
習慣化には、3週間が必要と言われています!
そして実況の本質である「描写」です。
描写とは「今行われていること」を伝えることです。
投げた、打った、捕ったを伝えられるのが第一段階。
これにバウンド、方向、強さなど、詳細に伝えられるようにしていきます。
ただし、投げた、打ったの繰り返しでは中身のある実況とはいえません。
次の段階は、打った・投げた以外の描写や細かい描写を行うことです。
例えば、選手の動きを描写します。
投手がロジンバッグに触った
打者が打席に入る前に黒色のバットを持っている、素振りしている など
現場に行けば、守備陣、走者、ベンチやスタンドの応援など、たくさんの動くものを目にすることができます。
見えるもの以外にも聞こえるもの、感じることがあるでしょう、
このスクールで練習している感覚トークをここで活かすのです。
ここの描写もできるように、喋り込みが大切なのは変わりませんね。
最大のポイントは実況者が「気づく」ことによって、描写ができるということです。
「気づき」は昨年のスクールでも何度も話題になり、受講生ブログでも振り返っています。
見ていなければ、聞いていなければ、感じていなければ、描写することはできません。
つまり、貪欲にシーンを見ることが肝要です。
細かい描写の簡単な例が四球の質です。
フルカウントの末の四球、3ボールからストレートの四球、勝負を避けたゆえの四球、などいろいろな四球があります。
これを四球で一括りにすることは勿体ないですよね。
受け身で気づくのではなく、自分から意味を考えていくのです。
視聴者よりも先に気づいて、実況でエスコートできるのが理想ですね。
「人は物事を脳で見ている」という先生のお話がありました。
脳の思い込みで見ているはずのものが見えないというのです。
私が実況練習の番で、私はしっかりと画面を見ていたのですが、
投手が牽制をノーステップでしたことに「気づく」ことができませんでした。
受け身の姿勢では見えないという証拠ですね。
スポーツの魅力を引き出せる、面白いシーンを捉えられるために、
主体性をもって実況することの大切さを学びました。
「スポーツアナウンサーの独り言」by 松下 翔